2018.6.2自由書房EX髙島屋店(岐阜)

2017年1月にサイン会ツアーのスタートを切った東海地方。今回は新刊『未来』をひっさげ、戻ってまいりました! 後半戦の一日目は岐阜市。駅前には市制120周年を記念して2009年に建てられたという、目が眩むほどピッカピカの織田信長像が出迎えてくれました。抜けるような青空とのコントラストが素晴らしい……。
岐阜14時からのサイン会の前に、本日お世話になる自由書房の篠田社長と大塚部長と共に、長良川のほとりに佇む明治時代からある風情ある建物のお座敷で、ステーキをいただきました。湊さんのてのひらより大きなお肉。お席で焼いていただくパフォーマンスにテンションがあがります。
岐阜岐阜お座敷の窓から見えるのは“ハイテンション!”とは真逆の静謐な長良川。こんなに静かで美しい川だったんですね。「どっちに流れているのかわからない。まるで止まっているみたい!」という湊さん。そして、岐阜の伝統工芸の一つである和傘を篠田社長からいただきました。
岐阜岐阜さて、お肉でパワー満タン。いよいよサイン会開始です。「豊橋のサイン会に行きたかったけれど、予約券が取れなかったので岐阜までリベンジしに来ました!」という方が何人もいらっしゃいました。「毎日公式HPを見て、いつ岐阜がアップされるのか楽しみにしていました」という方たちも。気長に待っていただいていたんですね。とてもありがたいです。
岐阜岐阜ご家族全員で来られた方や、母娘さん、お父さんと娘さん……ご家族で同じ本を読み感想を言い合う……その光景を想像しただけで幸せな気持ちになります。

また、定時制高校にお勤めの方が「『未来』の中で、本当の定時制の姿を描いてくださってありがとうございました。定時制に対する偏見を正してくれて嬉しかったです」とおっしゃったのが印象的でした。湊さんと同じ年で、お子様も湊さんのお子様と同じ年、という女性が多かったのも驚きました。湊さんにお子様のことや将来のアドバイスを求める方も多く、作品を通して、同年代だからこそわかりあえるものがあるのかもしれないな、と思いました。
岐阜岐阜約三時間のサイン会を終えたあとは、「鵜飼い」を見に再び長良川へ。岐阜に来る前「岐阜といえば鵜飼いですが、ご覧になりますか?」とお聞きしたところ「「鵜はわたし、鵜飼いは編集者だと思うの。だから本物を見たい」と答えた湊さん(なんてことを……)。

夕方、小型の観覧船に乗り込みます。暑くもなく寒くもなく、湿気のない気持ちのよい風を全身に受けながら、まずはおいしいお食事。風折烏帽子に腰蓑という出で立ちの鵜匠に、鵜飼いの歴史や鵜舟で行われる作業の説明をしていただきます。
岐阜岐阜岐阜あたりが暗くなった頃、鵜飼いの始まりを告げる花火があがります。舟の上から、こんなに間近で花火が見られるなんて!篝火を焚いた鵜舟が川幅いっぱいに一列になり、鮎を浅瀬に追い込む様はいっとき、現実を忘れてしまいます。

正直、見る前までは、鵜は毎日苦しい思いをしているのではないか、と思っていましたが、まったくその認識は変わりました。もちろん歴史や鵜匠との関わりを聞いたから、というのはありますが、腰が引けているわたしに湊さんの「鵜匠と鵜の信頼関係があってこそ!つまりは犬ぞりみたいな感じ。鵜はすごく大切にされてる」とか「先頭集団はエリートだから、動きがいい!オレはやるぜってやる気満々で、イヤイヤなんてやってない。ほら、終わったあとのやりきった感! 充実した表情を見て!」という解説があってこそ、でした。鵜(うーたん)の擬人化、最高でした。
岐阜岐阜岐阜舟を下り、「年のせいなのか、ここに来たからなのかわからないけど、いままではなんとなく、演歌だな、と聞き流していた五木さんの『長良川艶歌』の歌詞のひとつひとつが、すごく頭に入ってくる」と言う湊さん。まるっと同意です。

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