湊かなえプロフィール

1973年広島県生まれ。2005年第2回BS-i新人脚本賞で佳作入選。07年第35回創作ラジオドラマ大賞受賞。同年「聖職者」で第29回小説推理新人賞を受賞。08年同作品を収録した『告白』でデビューし、「2008年週刊文春ミステリーベスト10」第1位、09年本屋大賞を受賞した。12年「望郷、海の星」で第65回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。16年『ユートピア』で山本周五郎賞を受賞した。

また、多くの作品が映像化され、映画化されたのは『告白』『北のカナリアたち』『白ゆき姫殺人事件』『少女』。ドラマとして『境遇』(ドラマのための書き下ろし)『贖罪』『高校入試』(脚本書き下ろし)『夜行観覧車』『花の鎖』『Nのために』「ムーンストーン」(『サファイア』所収)『望郷』『往復書簡』『山女日記』『リバース』がある。

告白

告白

(2008年8月 双葉社 /
2010年4月 双葉文庫)

我が子を校内で亡くした中学校の女性教師によるホームルームでの告白から、この物語は始まる。語り手が「級友」「犯人」「犯人の家族」と次々と替り、次第に事件の全体像が浮き彫りにされていく。デビュー作にして、第六回本屋大賞を受賞し、二〇一〇年文庫売上ランキング一位を獲得した大ベストセラー。

少女

少女

(2009年1月 早川書房 /
2012年2月 双葉文庫)

親友の自殺を目撃したことがあるという転校生の話を、ある種の自慢のように感じた由紀は、自分なら人が死ぬ瞬間を見てみたいと思った。自殺を考えたことのある敦子は、死体を見たら死を悟ることができ、強い自分になれるのではないかと考える。二人は、それぞれ老人ホームと小児科へボランティアに行く──死の瞬間に立ち会うために。女子高生の衝撃的な夏を描く長編ミステリー。

贖罪

贖罪

(2009年6月 東京創元社 /
2012年6月 双葉文庫)

十五年前、静かな田舎町でひとりの女児が殺害された。直前まで一緒に遊んでいた四人の女の子は、犯人と思われる男と言葉を交わしていたものの、なぜか顔が思い出せず、事件は迷宮入りとなる。娘を喪った母親は彼女たちに言った──あなたたちを絶対に許さない、必ず犯人を見つけなさい、と。十字架を背負わされた少女たちの悲劇の連鎖を描く長編ミステリー。

Nのために

Nのために

(2010年1月 東京創元社 /
2014年8月 双葉文庫)

超高層マンション「スカイローズガーデン」の一室で、そこに住む野口夫妻の変死体が発見された。現場に居合わせたのは二十代の四人の男女。それぞれの証言は驚くべき真実へと導いていく。なぜ夫妻は死んだのか? それぞれが想いを寄せるNとは誰なのか? 切なさに満ちた、著者初の純愛ミステリー。

夜行観覧車

夜行観覧車

(2010年6月 双葉社 /
2013年1月 双葉文庫)

エリート一家で起きたセンセーショナルな事件──。父親が被害者で母親が加害者──。坂の上にある高級住宅地に住むエリート一家で起きたセンセーショナルな事件。遺されたこどもたちは、果たしてどのように生きていくのか。その家族と、向かいに住む家族の視点から、事件の動機と真相が明らかになる。家族の崩壊と再生を描く、著者初の「家族」小説。

往復書簡

往復書簡

(2010年9月 幻冬舎 /
2012年8月 幻冬舎文庫)

あれは本当に事故だったのだと、私に納得させてください。高校卒業以来十年ぶりに放送部の同級生が集まった地元での結婚式。女子四人のうち一人だけ欠けた千秋は、行方不明だという。そこには五年前の「事故」が影を落としていた。真実を知りたい悦子は、式の後日、事故現場にいたというあずみと静香に手紙を送る──(「十年後の卒業文集」)。書簡形式の連作ミステリ。

花の鎖

花の鎖

(2011年3月 文藝春秋 /
2013年9月 文春文庫)

両親を亡くし、愛する祖母もガンで入院中、さらに講師として働いていた英会話スクールが破綻し金銭的に困っている梨花。建設会社で働いていたが、伯父夫婦のすすめで営業職の和弥と結婚し、子供がなかなか出来ないことに悩む美雪。公民館で水彩画教室の講師をしつつ、和菓子屋でバイトをしている紗月。そして、三人の女性の人生に影を落とす謎の男・K──。驚きのラストが胸をうつ、感動のミステリー。

境遇

境遇

(2011年10月 双葉社 /
2015年10月 双葉文庫)

物語の鍵となる絵本『あおぞらリボン(絵・すやまゆうか)』との 二冊セットである特別版と同時発売

政治家の妻であり、息子のために描いた絵本『あおぞらリボン』がベストセラーとなった陽子と、新聞記者の晴美は親友同士。共に幼いころ親に捨てられ児童養護施設で育った過去を持つ。ある日、陽子の息子が誘拐された。脅迫状には「息子を返してほしければ、真実を公表しろ」とある。真実とは一体何なのか? そして犯人は……。

サファイア

サファイア

(2012年4月 角川春樹事務所 /
2015年5月 ハルキ文庫)

あなたの「恩」は、一度も忘れたことがなかった──「二十歳の誕生日プレゼントには、指輪が欲しいな」。わたしは恋人に人生初のおねだりをした……(「サファイア」より)。林田万砂子(五十歳・主婦)は子ども用歯磨き粉の「ムーンラビットイチゴ味」がいかに素晴らしいかを、わたしに得々と話し始めたが……(「真珠」より)。人間の摩訶不思議で切ない出逢いと別れを、己の罪悪と愛と夢を描いた傑作短篇集。

白ゆき姫殺人事件

白ゆき姫殺人事件

(2012年7月 集英社 /
2014年2月 集英社文庫)

美人会社員が惨殺された不可解な殺人事件を巡り、 一人の女に疑惑の目が集まった。同僚、同級生、家族、故郷の人々。彼女の関係者たちがそれぞれ証言した驚くべき内容とは。ネットや週刊誌報道が過熱し、彼女の人物像はますます見えなくなっていく。果たして彼女は残忍な魔女なのか、それとも──。「噂」が恐怖を増幅する、傑作ミステリ長編。

母性

母性

(2012年10月 新潮社 /
2015年6月 新潮文庫)

母と娘。二種類の女性。美しい家。暗闇の中で求めていた、無償の愛、温もり。ないけれどある、あるけれどない。私は母の分身なのだから。母の願いだったから。心を込めて。私は愛能う限り、娘を大切に育ててきました──。そしてその日、起こったこと──。

望郷

望郷

(2013年1月 文藝春秋 /
2016年1月 文春文庫)

暗い海に青く輝いた星のような光。母と二人で暮らす幼い私の前に現れて世話を焼いてくれた“おっさん”が海に出現させてくれた不思議な光。そして今、私は彼の心の中にあった秘密を知る……選考委員の北村薫氏が「ほとんど名人の技である」と絶賛した、日本推理作家協会賞受賞作「望郷、海の星」ほか、島に生まれた人たちのしまへの愛と憎しみが生む謎を、自身も“島”で生きてきた名手が万感の思いをこめて描く。

高校入試 シナリオ

高校入試 シナリオ

(2013年1月 角川書店)

県内随一の名門・橘第一高校の入試前日、教室の黒板に「入試をぶっつぶす!」の貼り紙が。さらにネットの掲示板には同校の教師しか知り得ない情報が次々と書き込まれていく……。そして迎えた、入試当日。振り回される学校側と、それぞれに思惑を抱えた受験生。果たして犯人は誰なのか。謎に包まれた長い長い一日が始まった……。書き下ろしオリジナルドラマ脚本。オリジナル特典・スペシャル対談湊かなえ×長澤まさみキャストインタビューほか。

高校入試

高校入試

(2013年6月 角川書店 /
2016年3月 角川文庫)

県内有数の進学校・橘第一高校の入試前日。新任教師・春山杏子は教室の黒板に「入試をぶっつぶす!」と書かれた貼り紙を見つける。そして迎えた入試当日。最終科目の英語の時間に、持ち込み禁止だったはずの携帯電話が教室に鳴り響く。さらに、ネットの掲示板には教師しか知り得ない情報が次々と書き込まれ……。誰が何の目的で入試を邪魔しようとしているのか?振り回される学校側と、思惑を抱えた受験生たち。やがて、すべてを企てた衝撃の犯人が明らかになる──。

豆の上で眠る

豆の上で眠る

(2014年3月 新潮社)

行方不明になった姉。真偽の境界線から、逃れられない妹──。あなたの「価値観」を激しく揺さぶる、究極の謎。私だけが、間違っているの? 十三年前に起こった姉の失踪事件。大学生になった今でも、妹の心には「違和感」が残り続けていた。押さえつけても亀裂から溢れ出てくる記憶。そして、訊ねられない問い──戻ってきてくれて、とてもうれしい。だけど──ねえ、お姉ちゃん。あなたは本当に、本物の、万佑子ちゃんですか? 待望の長編、刊行!

山女日記

山女日記

(2014年7月 幻冬舎 /
2016年8月幻冬舎文庫)

私の選択は、間違っていたのですか。真面目に、正直に、懸命に生きてきたのに……。誰にも言えない苦い思いを抱いて、女たちは、一歩一歩、頂きを目指す。新しい景色が、小さな答えをくれる。感動の連作長篇。

物語のおわり

物語のおわり

(2014年10月 朝日新聞出版)

妊娠三か月で癌が発覚した智子、プロカメラマンの夢を諦めようとする拓真、娘のアメリカ行きを反対する木水、仕事一筋に証券会社で働いてきたあかね……それぞれに悩みを抱えたまま、彼らは北海道へひとり旅をする。その途上でリレーのバトンのように手渡される未完の小説「空の彼方」……結末のない物語にふれた旅人たちは、新たな人生に向けて大きな決断をしていくのだった。そして明かされる、物語の結末とは? 感動を届ける著者の新境地。

絶唱

絶唱

(2015年1月 新潮社)

心を取り戻すために、約束を果たすために、逃げ出すために。忘れられないあの日のために。別れを受け止めるために。「死」に打ちのめされた彼女たちが秘密を抱えたまま辿りついた場所は、太平洋に浮かぶ島──。喪失と再生。これは、人生の物語。

リバース

リバース

(2015年5月 講談社 /
2017年3月 講談社文庫)

深瀬和久は平凡を絵に描いたようなサラリーマンで、趣味らしいことといえばコーヒーを飲むことだった。その縁で、越智美穂子という彼女もできてようやく自分の人生にも彩りが添えられる。と思った矢先、謎の告発文が彼女に送りつけられた。そこにはたった一行、『深瀬和久は人殺しだ』と書かれていた。深瀬を問い詰める美穂子。深瀬は懊悩する。ついに“あのこと”を話す時がきてしまったのか、と。

ユートピア

ユートピア

(2015年11月 集英社)

地元の商店街に古くから続く仏具店の嫁・菜々子と、夫の転勤により社宅住まいをしている妻・光稀。そして移住してきた陶芸家・すみれ。美しい海辺の町で、それぞれの理想郷を探し求める三人の女性が出会う。しかし些細な価値観のズレから連帯が軋みはじめ、やがて不穏な事件が姿を表わす──。第二十九回山本周五郎賞を受賞した心理サスペンスの決定版。

ポイズンドーター・ホーリーマザー

ポイズンドーター・ホーリーマザー

(2016年5月 光文社)

女優の藤吉弓香は、故郷で開催される同窓会の誘いを断った。母親に会いたくないのだ。中学生の頃から、自分を思うようにコントロールしようとする母親が原因の頭痛に悩まされてきた。同じ苦しみを抱えた親友からの説得もあって悩んだのだが……。そんな折、「毒親」をテーマにしたトーク番組への出演依頼が届く(「ポイズンドーター」)。呆然、驚愕、爽快、感動──さまざまに感情を揺さぶられる圧巻の傑作集!

山猫珈琲 上巻

山猫珈琲 上巻

(2016年12月 双葉社)

「山」「猫」「珈琲」──これは著者がとても好きで大切にしているもの。これらに励まされ、また癒され、日々の執筆活動に励んでいるという。上巻は、朝日新聞、神戸新聞、日経新聞などで連載されたエッセイを収録。デビューから十年を振り返る、湊かなえの初エッセイ集! 特別収録/同郷のポルノグラフィティの楽曲『Aokage』をイメージした掌編小説。

山猫珈琲 下巻

山猫珈琲 下巻

(2017年1月 双葉社)

デビュー十周年記念の初エッセイ集の下巻は、様々な雑誌に書いたエッセイや、シナリオ公募から小説家デビューまでを綴った連載など。 特別収録としてこれまでどこにも掲載されていない、脚本コンクール佳作受賞作「ラスト・エレベーターガール」。そして創作ラジオドラマ大賞受賞作の「答えは、昼間の月」を掲載。

湊かなえ読本

湊かなえ読本

(2017年6月 洋泉社)

全小説と映像化作品を徹底解説。ご本人のスペシャルインタビューだけでなく、『リバース』のドラマ化に合わせ、俳優の藤原竜也氏、脚本家の奥寺佐渡子氏のインタビュー、プレミアム試写会の時のトークイベント、アフターレポートなども収録されている。

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